【競馬雑学】「大穴」「鉄板」も元々は競馬用語?普段使っている言葉の意外なルーツ5選

【競馬雑学】「大穴」「鉄板」も元々は競馬用語?普段使っている言葉の意外なルーツ5選 コラム・楽しみ方

「ビジネスで大穴を狙う」「あのチームの優勝は鉄板だ」「バレンタインの本命チョコ」
スポーツや仕事、あるいは日常会話の中で、私たちは当たり前のようにこれらのフレーズを使っていますよね。

でも、ちょっと待ってください。
実はこれらの言葉、元々は競馬のパドックや馬券売り場から生まれた「競馬用語」だって知っていましたか?

この記事では、私たちの日常に深く溶け込んでいる競馬由来の言葉のルーツを5つご紹介します。競馬を知らない人にも「へぇー!」と思ってもらえる、明日誰かに話したくなる面白い雑学をお届けします!

① 「大穴(おおあな)」:予想外の出来事のルーツ

ビジネスで「大穴の企画」と言ったり、スポーツで「大穴のチームが優勝した」と言ったりしますが、この言葉はまさに競馬の馬券から生まれました。

滅多にない高配当馬券を掘り当てる

競馬において、多くの人が「この馬は勝てないだろう」と思っている人気のない馬が勝つことを「穴が開く」と表現します。
そんな人気薄の馬が激走し、滅多に出ないような超高配当の万馬券をもたらすことを「大穴(おおあな)」と呼びます。

競馬ファンの「誰も予想していなかった結果で、大きな利益(穴)を掘り当てた」という歓喜の言葉が、今ではビジネスや恋愛において「大逆転」や「予想外の成功」を意味する言葉として広く使われるようになりました。

② 「鉄板(てっぱん)」:絶対に間違いないこと

「今日の飲み会はあの店で鉄板だね」「このギャグは鉄板ネタだ」など、「絶対に間違いない」「確実だ」という意味で使われる言葉です。

鉄の板のように「硬い」から

この言葉のルーツも、競馬の予想にあります。
圧倒的に強い馬がいて、誰もが「この馬は絶対に1着にくる、馬券は硬い(確実だ)」と予想するレースがあります。

この「硬い」という表現が徐々にエスカレートし、ひっくり返らないほど硬い鉄の板に例えられて「鉄板(てっぱん)」と呼ばれるようになりました。競馬場のおじさんたちが「今日の1レースは鉄板だな!」と話していたのが、いつの間にか若者の日常用語にまで進化したユニークな歴史を持っています。

③ 「あおり(煽り)」:相手を刺激する行為

現代では「煽り運転」や、格闘技の「煽りVTR」、ネット上での「煽りコメント」など、相手を刺激したり、気分を高揚させたりする言葉として使われています。

馬を急がせるための技術から

実はこの言葉の語源も、馬に乗る技術にあります。
騎手(ジョッキー)が、馬のスピードを上げさせる(急がせる)ために、手綱を強く動かしたり、鞭を入れたりして馬に刺激を与える動作を「煽る(あおる)」と言います。

馬の闘争心を「刺激して急がせる」という動作が、現代では人間の感情を刺激して急き立てるという意味に変化していったのです。言葉の変遷って面白いですよね。

④ 「本命(ほんめい)」:第1志望や大本命

「第一志望の本命企業」「バレンタインの本命チョコ」。一番の目的や、最も有力な候補を指す誰もが知る言葉です。

競馬新聞の「◎」がすべての始まり

この言葉のルーツは、ずばり競馬新聞の予想印にあります。
(※予想印の詳しい意味は、競馬新聞の「予想印」の読み方の記事もご覧ください!)

競馬新聞で、最も勝つ確率が高いと予想された馬につけられる「◎」の印。これを「本命(ほんめい)」と呼びます。
元々は「本当に命運を託す馬」といった意味合いで使われていた競馬の専門用語が、いつしか恋愛や就職活動など、人生の重要な選択において「最も選びたいもの」を指す言葉として定着しました。バレンタインの文化にも競馬用語が潜んでいるなんて、ちょっと意外ですよね。

⑤ 「ダークホース」:不気味な実力者

「彼は今回の大会のダークホースだ」など、実力は未知数だけれど、もしかしたら優勝をさらうかもしれない「不気味な伏兵」を意味する言葉です。

イギリスの小説から生まれた言葉

これは日本発祥ではなく、競馬の母国・イギリスからやってきた言葉です。
19世紀のイギリスの小説(ベンジャミン・ディズレーリ著『若い公爵』)の中で、誰も名前を知らなかった正体不明の「黒い馬(ダークホース)」が、大レースで突然激走して勝利を収めるというシーンが描かれました。

ここから、競馬の世界で「実力が隠されている不気味な馬」をダークホースと呼ぶようになり、それが転じて、恋愛やビジネスの世界でも「意外な伏兵」や「ノーマークの実力者」を指す言葉として世界中で使われるようになりました。

まとめ:言葉の歴史を知ると、競馬がもっと身近になる

いかがでしたか? 私たちの生活や会話の中には、予想以上に競馬の文化や言葉が深く根付いていることが分かります。

  • 予想外の逆転劇を狙う「大穴」
  • 絶対に間違いない「鉄板」
  • 一番の目的である「本命」
  • 不気味な実力者「ダークホース」

明日から仕事や学校でこれらの言葉を使ったり聞いたりするたびに、ぜひ競馬場の美しい緑の芝生や、パドックを歩く馬たちの姿を思い出してみてください。
競馬はただのギャンブルではなく、私たちの文化と密接に結びついた、身近でスマートなエンターテインメントなのです。